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公園の猫の事の報告 [報告]

先日記事でも書きましたが、長野市内のある小さな公園で起きていた事の報告をしたいと思います。

依頼された件に関しての大きな事柄については忘れないためにまた後から何か有った時のために、メールや電話のやり取りからまとめをして備忘録を作っています。
その中の一つがこの公園の出来事でした。
正確には2014年にメールフォームから連絡が来て即電話で話しました。そこからスタートですが、それ前からも他の方から公園の問題点は聞いていました。

公園の近所の飲食店の経営をされている方の所にいた多頭飼育の子達、手術をしないで増えてしまった子達が餌を求めて公園にも流れて行ったようです。見るに見かねて最初の捕獲して手術をやった方がいました。その方に説得されてすべての猫の不妊化手術を行ったと聞いています。それが十数年前です
その元飼い主のような方がある日突然いなくなってしまいました。もちろん手術費用も出さず店も廃業、家も引っ越してどこへ行ったか分からなくなったとのことです。
猫達はさらに餌を求めてあちこちへ、里親になりたい方が貰って行ったり、遠くへ行った子も、その残りの子、背中にハート模様のある白黒の子とサビ猫と三毛猫の3匹が公園に残ったと聞いています。

3匹は周辺の方たちが見守ってご飯をもらうようになりそこでは元祖のTNRが定着したように見えました。もちろん保健所や公園緑地課の方にもお話をしたという事で某団体の方で許可をもらったと聞いています。ところが猫が嫌いで憎い生き物と思っている方たちのグループがいました。
こればかりは人それぞれなので仕方ありません、放っておいて傍観してくれれば済んだのですが、追い出しにかかった事からもめ事になってしまいました。
平和な公園がそうではなくなってしまいました。そこはご飯を定期的にやる方にも同じでした。

嫌いな人の考えと猫にご飯をあげたい方の考えが対立するのは仕方ないです。
ですがそこからさらにまた別の問題が発生しました。ご飯をやっている方の中にも考えの違う人たちが現れたのです。
公園のねこには所有者はいませんので、皆が見守る事は自由です。ですがやはりTNRにはルールが有ります。決まった時間決まった場所での餌やり、そして片付けやお掃除、迷惑行為にならない事等です。

置き餌やばらまきの餌は絶対にしてはならないルール違反となります。
また入れ物は神谷発泡スチロールなど軽い物ではなくちゃんとした洗って使う物が好ましいです。
時間は決めてやっていたようですが・・・・・

上市さんのお仲間の置き餌12月6日.png

そこへ今度は最近の厄介な事カラスの大群が数匹公園に流れてくるようになり、人間も襲うようになったとのこと、ねこ達は上手く逃げていたようですが危険なことに変わりは有りません、

餌を狙う鴉2.jpeg

またどういうつもりなのか、若者がコンビニで買って来る良く分からないおやつ、さらに、親子連れが追いかけまわすという事、不特定の方がインスタのためなのかスマホ片手に昼夜を問わずにやってくる、という事で静かだった公園は最近はとても騒がしくなったという事でした。

その中でサブちゃんとミケちゃんは13歳と10歳という高齢にもかかわらず、何とか生き延びていました。人間同士のいろんなことをどんな思いで見ていた事か・・・

置き餌ではなく、ちゃんと御飯をくれる優しい依頼人だけに懐いていたサブちゃんとミケちゃん
膝の上に抱っこされています。

2020・11月5日の夜.jpeg

久しぶりの三毛ちゃん11月29日.jpeg

猫に心を許されることほど嬉しい事は無い、と昔から言いますが、依頼者の方のMさんはその信頼にこたえて、この数年頑張ってきました。なでたり膝に抱っこしたりできたのはMさんだけでした。
自信の腰痛や、仕事の問題、家族の猫を保護することに関しての反対、車の運転ができない事等の事情も有、公園内の環境の変化、状況が悪化してもあきらめずにいました。

一番の解決策はサブ・ミケコンビを依頼者さんが引き取ってしまう事、そのため今月の初め位からいろいろと相談しました。
そんな中22日の火曜日からサブちゃんが行方不明に、いくら探してもどこにもいない、Mさんが来る時間にはどこからともなく来るというのに、もうびっくりな事でした。

どうやら21日月曜日に連れ去った人間がいるらしいという情報が入りました。別の全く知らない方でしたが、寒い中かわいそうだからと捕獲して連れて行ったとのことです。
その方と連絡が取れて聞いたところ・・・・病院に連れて行って、自宅に保護しているとか・・・・
それなら良かったとりあえずはこの寒さから守れたし、環境の変化にパニックになってさえいなければ多分御飯も食べて排泄も大丈夫だと思うので、そして昨日クリスマスイブ、Mさんは朝から公園に来て残りの三毛を何とかしたいと躍起でした。
ミケちゃん、サブちゃんがいなくなって何か感じたのか警戒して遠くの植え込みの中にじっとたたずんでいたとか、そしてMさんの姿を見たら一目散にやって来たとかさてそこでMさん困ったという連絡を電話でしてきました。
こうなったら、即保護した方が良いかもとアドバイス、キャリーバッグを持っていないというのですが何とかお店に行って大きなバッグか何かを購入してそのままタクシーで病院へ入院させてくださいとお願いしました。ミケちゃんもそれで確保できるしとりあえず安心です。

そして、しばらくして連絡が「今病院で待っています」と、気ッと確保できたのね良かった!と安堵しました。
夕方になって最初に保護してくださった方がサブちゃんを連れて再度病院に来てくれたとのこと、そのまま2匹一緒に入院、検査やら診察やら、血液検査、ワクチンもお願いしました。

今朝病院に電話で確認したところ、2匹とも元気だとのことでした。
29日に引き取られるまでここで静養してもらいます。
2匹一緒で暖かい場所なら大丈夫でしょう。

ミケちゃんの年齢が10歳という事から推測して、2匹とも公園での生活は9年以上、ちょっとだけ初めての場所に我慢してもらって、もうじき大好きなMさんのお家に行けます。

という事で今日は、あちこち報告とかお礼の連絡をしました。
そしてMさんからはこんな素敵な写真も送ってもらいました。

サブミケコンビ.jpeg

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さて、今回の事から、TNRと地域猫の事をちょっと説明をしたいと思います。
捕獲して不妊化手術をして、元居た場所に戻して終生ご飯をあげる、この事だけでしたらTNRと言います。地域猫と言うのはそれをやるために地域住民が一体となって、保健所や自治会と話し合いをしながらボランティアの協力のもとTNRと同じようにやる、そして地域で最後まで見守っていくというのが地域猫です。どちらも同じように見えますが、すべての住民の理解と協力(カンパとか手助けも含めて)でやるのが地域猫です。本当はそれが理想なのです。この理想をやれたら本当に素晴らしいです。
住民同士の争いも無く、また短い寿命を皆で見守る事で猫たちもその数年を安心して生きられます。

公園に来ていた親子さん達、また若者、写真だけとって帰って行った多くの老若男女の皆さんにも野良猫がそこにいるというだけでなく、まずはTNR の事を知ってもらいたいです。
また、そこから発展して地域猫を目指す。自分たちの住む地区のねこ達をそうやって見守る、不幸な猫は一匹も出さない、そういう事を広めていってほしいです。そのためには先ず行政からの発信、そして学校での教育などが効果的だと考えます。

少し前のこうちゃんの保護をしたところが実はある中学でした。こうちゃんの事から学校では命の大切さ、TNRという方法、の事など伝えられると良いのかなと思いました。
また、うさぎを雄雌一緒に飼っていたためどんどん増やしてしまった小学校も有りました。
そこでの指導や子供たちへの説明などもできたのではないでしょうか?

教育の現場を使って子どもたちから発信大人たちへと広がって行けば良いのかなと思いました。







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