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運命の子との出会いとある公園猫達の事 [保護猫とTNRの子]

2014年から相談を受けている方のお話です。
その方は2年前に保護した仔猫がいます。
素敵なストーリーなのでご紹介したいと思いました。(#^.^#)

出会った当時の仔猫
カムカムちゃんの子猫時代.JPG

頂いたメールをそのまま掲載します。
「・・・・近くの家の庭で、いま家にいるカムカムに会いました。まだ生まれて1ヶ月くらいだったと思います。
五匹の兄弟でそのお家の庭でご飯をもらって一歳になるくらいまでオス三匹、メス二匹でいました。
お家の人に許可を得て遊ばせてもらったりおやつをあげていたのですが、カムカムが去年の冬に家までついて来てずっと庭にいました。
数日は途中で生まれた家に帰り、朝また来ていて、出勤の時に生まれた家に連れて行くと、夜私が仕事から帰って来るのを庭で待っていて走って迎えにきました。
そのうちに朝も駅まで着いて来たり、真冬の夜も庭にいるので箱を作りベランダに置いてそこで寝ていました。
危ないので朝ついて来ないように玄関に入れているうちに、ほぼ家にいるようになりました。
カムカムの粘り勝ちです。・・・・・カムカムは五匹の兄弟の中で一番最初に近寄って来て触らせてくれたコです。同時に落ち着きのない甘噛みをするコなのでカムカムと名付けました(笑)

カムカムちゃん2歳.jpeg

カムカムちゃん2歳・2.jpeg

すっかりお家の子になって幸せになったカムカムちゃんです。
その保護した方から6年前にさかのぼる時相談の事でいまだに困っているという話をお聞きしました。
その方は通勤の行き帰りの折に餌場となっている某公園に立ち寄ってそこに住み着いている子達にご飯やお水を上げています。
手術を済ませて、終生見守るといういわゆるTNRの走りのようなことを行っている場所でした。
保健所や市の公園緑地課には手術を担当した獣医師からきちんとお話をしてその事は許可も得ていると聞いています。
ですが、最近ちょっとしたことで公園にかかわる多くの方の思いが絡み合ってもつれてしまったというので困って改めて相談を受けました。
餌をやる近所の奥様方の猫が好きというグループの思い、公園を自主的に管理する地元の年配の猫嫌いの方たちのグループの思い、そして、6年前以上、前からそこの猫を見守ってきた個人の方の思い、三者三様の思いがなぜこうなってしまったのか・・・・またそこへ動物ボランティアをしている個人の方、ボランティア団体、かかわっている沢山の人達等々、それぞれに意見や主張や思いがあり、間に入って私ごとき個人が解決できる話ではなくなってきています。

もちろん6年前には何度かできだけの事はやってみました。
東京からわざわざ来たというボランティアさんとも話しました。
地元の猫好きで事情の分からない男性でしたがいきなり、あそこのねこ達を連れて行くという話になって我が家迄訪ねて来た時はめちゃくちゃだったので私も話して説得した事覚えています。


今回相談してきた方も言っていました。

「私のやっている事、全てが正しいとは思わないし、ひとりよがりかもしれません。
ただ人間の勝手で飼い主のいない猫の嫌がる事、迷惑になる事は絶対にしてはいけないと思っています。」・・・・・この判断は正しいと思います。

先ず、困るのは猫嫌い派のグループが、公園の清掃といいう名目で木立や植え込みを勝手に切ってしまい、許可を得て設置している段ボールベッドはむき出し、猫自身も隠れる場所が無く夏だというのに草木の無い木陰すらない状況の中にいました。
もちろん草は生え出すとすぐ除草剤をたっぷり撒いています。
除草剤は猫にも毒です。粉上の物は木の根元に撒いてあるため餌の入れ物や段ボールベッドに近づけません、また植え込みの中に置いた餌の入れ物の上の傘もすぐに撤去されます。
そして許可を取ったにもかかわらず、市の公園緑地課に言って、糞尿が・・・・とか子供たちのアレルギーがとか何とか理由を付けてとうとう「餌をやらないように」という看板を立ててしまいました。

次に困るのは餌を毎日やっている近所の方のグループです。
捕獲や手術はボランティアに任せて、この子達は不妊化手術が済んでいるTNRの子達だからと餌をあげに来るのですが、ルール違反の置き餌をしています。
またその入れ物も片付けることなく放置、目につく糞などは餌をやってる方が責任もって拾う、入れ物は引き揚げるという事なのですがやっていないという事です。
言い訳としては「置き餌しないと会えなかった時にご飯が食べられなくてかわいそう」という事だそうです。
猫が好きだけど飼えないから外の野良猫たちの面倒を見る、餌を買って毎日やっている事は良い事だと判断しているという典型的な例です。そういう事ならルールは調べる、注意されたら即直す。大人の対応だと思うのですが、このグループは人数にかこつけて聞く耳持たずという事です。

そして、孤軍奮闘の方は一度は自分でこの2匹を保護して家の子にしようとしてくれました。
捕獲の仕方や、タイミングなども話し合いました。2015年の事だと思います。その事で大きな団体の方でも応援してくれて、現場の様子なども見に行ったり捕獲も手伝うという話にもなっていましたが、別の方が自分も一匹飼うからと名乗りを上げてきました。話し合った結果一人がこっち、もう一人は別の子にと上手く割り振ることもできたのですが、さていざ捕獲の段階となった時に・・・・・もめ事が起こりました。
しかも何故かまた別の方が出てきて、孤軍奮闘の方はいきなりひっぱたかれたとか・・・また警察に通報されて保健所にも連れていかれてしまったとか・・・・すっかり忘れていましたが(^-^;
「ネコを引き取ると言った時、通報され警察から保健所に連れて行かれた時、助けて頂きました。
今思えば、あの時もう一匹があの方に引き取られなくて良かったと思いました。」という事から思い出しました。この方本当にいろいろと嫌な目に合っていますのにも関わらず、投げ出すことなく公園の子達を見守っています。その思いには脱帽、頭が下がります。m(__)m

そこへ今度は・・・・近くの大きな駐車場にいたTNRをなかなかできないボス猫と、さらに別の飲食店のある駐車場にいたこれまた大きなオス猫2匹が置き餌を感知してやってくるようになりました。
本当に小さなちょっとした街のスペース程度の公園は今5匹の猫たちのテリトリー争いになってしまったようです。仲が良ければ問題ないのですが、元々いた子達は相性が悪く怖がってご飯を食べれずに逃げ出すようです。

さらに悲劇なのは、近くのコンビニに来る方たち・・・・・ここにはTNRのねこがいるという評判がそれとなく流れているのかコンビニで餌を買って勝手におやつや餌をあげているという事です。
御飯の時間は大体決めていてやっていたのにやたらに上げるので後から来たオス猫たちはますます大きく丸々となっていて、毛艶も良いそうです。写真を見ると確かに(笑)
飲食店付近の駐車上にいた子はどうもお世話している方がそこでご飯をやらなくなったためそこに流れて行ったとのこと手術はボランティア任せ、餌やりも公園での餌やりさんにお任せと丸投げ状態のようです。もちろん自分もそこでご飯をあげているらしいのですが、良い事をしたとご満悦?
これではTNRを利用して自己満足しているとしか思えません。

立て看板を撤去することは多分できると思います。
公園という公共の場は一方的な方たちの物ではなく市民全てが等しく憩う場所です。
そこで私としては、「この場所では許可をもらって特定の猫がTNRとしてお世話してもらっています。また置き餌ではなくルールに従い時間を決めてやるようにしています。過度に無制限に餌をあげないようご協力ください。また猫たちは追いかけられたり、触られるのを嫌がりますので、静かに見守ってください」というように看板または貼り紙等で告知すればどうかと思います。

猫嫌い派の方たちには、とにかく話す。説得しかないです。
お掃除は一年中毎日やらずとも、やはり見守り事、放っておくことで了解願うしかないです。
ほうきで追い払う、水をかける、何か投げるなどしたらそれは愛護法違反にもつながります。
一代限りの命、私たちと同じ命です。排除するのではなく共存するという選択もあることを理解いただきたいです。

公園の猫たちの生涯はこうした人間のそれぞれの思惑の中、過酷な自然状況や、車の往来や、人間による虐待行為等々から知恵を絞って必死に生き延びようとしています。
自分で好き好んで飼い主のいない猫になったわけではありません、遺棄された子がほとんどです。
その立場を分かれば非常識なことはできないはずです。

人としての良識ある行動を接に願いしたいと思います。

2年ぶりに様子をお知らせくださった相談者の方、仔猫の保護のお話から、このことをお話しくださってありがとうございました。私もこれから作戦を練ってできる事だけでも動いて見たいと思います。






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